八旗神社古墳群第3地点

所在地 :北九州市小倉南区長尾四丁目
調査時期:令和3年12月1日~21日
調査面積:504㎡

 

調査の内容

 本遺跡は、小倉南区長尾四丁目に所在している。標高は35〜36mである。調査では、3層の遺物包含層とこれに伴う確定2面、推定3面の遺構面が確認され、それぞれの面には、土坑、溝、多数の柱穴(総数約900基)を検出した。
 遺物包含層からは、中世の青磁や白磁が出土していることから、検出した各遺構面に伴う遺構は中世(12〜13世紀代)の所産と考えられ、濃密な展開を見せる。また、各遺物包含層からは、弥生時代の石斧や、古墳時代の須恵器等も出土している。石斧は遺跡の南西側に展開する能行遺跡と、須恵器は遺跡の東側に位置する八旗神社古墳群との関連性が高いものと考えられるが、その様相は総じて希薄である。
 調査区の北東側で検出した5号溝は、内部に被熱した角礫や円礫が廃棄されており、床面には複数の柱穴が検出された。出土遺物から中世の所産と推定される。加えて、調査区の柱穴の検出状況から、調査区外にも遺構が濃密に展開しているものと考えられる。


 

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調査区全景 北東側


 

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調査区全景 南西側


 

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5号溝 礫の集石状況(南西から)


 

主な遺構

 弥生時代~中世  土坑、溝、多数の柱穴

主な遺物

 弥生時代~中世  須恵器、土師器、青磁、白磁、石器
 コンテナ  34箱

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